誰もが行ったことがあるであろう、しかし今や絶滅危機にある、昔ながらの駄菓子屋さん。そんな中、2020年から糸崎の住宅街でお店を始められた『駄菓子屋やすべぇ』さんに伺ってきた。
なぜ今駄菓子屋を?!
駄菓子で育った世代の店主、『駄菓子屋にはたくさんの良い思い出があり、昔ながらの良い文化を絶やさないようにしたい』という思いで、定年を迎えられたのを機に始められたそう。
子どもはもちろんのこと、小さい子を持つ親子連れからご高齢の方まで、幅広く親しまれている。そういった様々な年代の方との会話や、地域の子たちの成長を見守ることができるのがこの店を始めて良かったことの1つだという。
売れ筋はこれだ!
限られたお小遣いで勝負している小さいお子様に、絶大な信頼と人気を誇っているのが、10円菓子。くじ付きのグミやガム、ゼリーなどが人気。まだ買えるかも?と最後に微調整で追加しやすいのも人気の秘密かもしれない。昔懐かしい『ヨーグル』や、『とんがりがし』も根強いファンがいる。
その他に、1つだけ酸っぱいのがある『そのまんまシリーズ』のガムも、ゲーム感覚で友達とシェアでき、小学生たちがよく買っていくそう。
レア品もある
夏にぜひ食べていただきたいのが、福岡から取り寄せている『カバアイス』!そして、和歌山っ子が愛する話題の抹茶ソフトクリーム『グリーンソフト』!スーパーでは手に入らないものを置きたいということで、三原ではほぼ食べられないレアなアイスが楽しめる。
そしてみなさん、カエルがぴょんぴょん跳ねるあのオモチャを覚えているだろうか。なんとやすべぇさん、今でもよくあるスタンダードなカエルと、昔の型の、脚力MAXのカエルと、2種類取り揃えている。(ドヤァ)
お菓子以外にも
非売品になるが、年代物のキャラクターのお面や、東宝映画のモスラのポスターが飾られていて良い雰囲気を醸し出している。
また、いま子どもたちに人気なのが、プッシュポップと呼ばれる、指で凸をペコペコ押して遊ぶオモチャらしい。たしかに、ついつい押したくなるフォルムをしている。
そして驚いたのが、ミニカーがなんと破格の55円~売られていること。令和の時代に良心的過ぎる価格設定だ。
店主とMJ編集部員Aの個人的おすすめ
店主の好きなお菓子をお伺いすると、やはりおつまみ系になりますね、と思わず笑みがこぼれる。
中でも、『焼たら(やいたら)』『わさび太郎』『ビッグカツ』が好きなのだとか。
さらに、店主が縁があるという鹿児島県から取り寄せている『黒酢 山川漬け』は、リピーター続出の隠れた名品。気になって、ちゃっかり買って帰ったが、福神漬けと壺漬けの中間のような甘めの味わいで、黒酢のコクがあり、酢っぱ過ぎずご飯が進む!こりゃリピートだ。
そして私のおすすめは、知る人ぞ知る『納豆チップル』である。駄菓子ではなく大きい袋のスナックだが、限られたスーパーにしかなく、なかなか入手困難な一品。スナックなのに、食べると納豆の粘り感があり、からしが効いているのもニクイ。入荷してくれている店主のセンスにも脱帽だ。
店主の想い
スーパーや商業施設、ネット販売も増え、今は何でも手に入る時代。それでも、人との触れ合いや、昔ながらのお菓子を子ども達に残してやりたい。
お金を出せば何でも買えると思わずに、100円で何が買えるか、ものの価値やありがたみを直に感じてほしいのだと言う。
大手の駄菓子チェーン店にはない、街の駄菓子屋さんならではのあたたかさを感じられる地元密着型のやすべぇさん。老舗菓子メーカーが製造中止や廃業されている時代ではあるが、ぜひここで末永く子どもたちを見守っていただきたい。
取材に行ったはずなのに、めっちゃ買っちゃいました。
店舗情報
住所 | 三原市糸崎5-9-24 |
電話 | 090-7501-6309 |
営業時間 | 13:00~17:30 |
定休日 | 木曜・ほか不定休(毎月の営業カレンダーは下記Facebookより) |
https://www.facebook.com/profile.php?id=100052834444243 |
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